No.3


   


     休暇中のふたり旅。

     ジェームズはリリーと、
     ピーターは家族と約束があるからと言って
     ここにはいない。

     ホグワーツ、グリフィンドール寮で最も目立っている
     4人組のうち2人は、休暇に山巡りをしていた。
     学校からも家族からも遠ざかった、単なる気まぐれ旅行。
     何が目的というわけでもなく、あえて目的をつくるならば、避暑。


     「ちっ、ここの紅茶はまずかった」
     山のふもとの喫茶店から出るや否や、シリウス・ブラックは悪態をつく。
     「素直にコーヒーにしておけばよかったのに」
     ルーピン・J・リーマスが微笑む。
     彼は、いつもやわらかな表情でシリウスの隣にいる。

     「山小屋についたら、おまえが淹れてくれ
      葉っぱ、持ってきてるか?」
     「ウェッジウッドのクイーンアンなら持ってる」
     「おまえが淹れるならなんでもいい。
      ・・・・・っと、雨・・か」
     「早くもどろう」
     慣れた動作でリーマスはバイクの後部座席に座り込んだ。


     ヴヴヴン・・・ドッドッドッ・・・
     体中に響く、重低音、鼓動のような振動。

     「つかまってろよ」
     「うん」
     シリウスの腰に手を回し、リーマスは奇妙な感覚に襲われた。
     いつもの、不思議な、暖かい――――

        ――――安心する――――・・・

        友人、しかも男なんかにくっついてるときに安心するなんて、
        口が裂けても言えないよね
        言っちゃうかも知れないけどさ

     ぐんぐんスピードを上げて飛ばすシリウスのうしろで
     リーマスは自嘲気味に口元を緩ませた。

     「本降りだ・・・飛ばすぞ、舌噛むなよ!」


     山小屋に、人はいなかった。

     「くそ〜〜〜、びしょ濡れだ」
     「シリウス、汗くさい」
     「くさいなら離れとけ」
     「そうする」
     軽口をたたきながら湯を沸かし、
     持っていたタオルで体を拭く。

     「紅茶」
     「え?」
     「淹れてもらえるとありがたい」
     「人遣い荒いね」
     リーマスはふう、と一息ついて、持っていたリュックから
     茶葉を取り出しはじめる。

     「だれもいないな」
     唐突にシリウスが口を開く。
     リーマスの紅茶を飲んで一息ついたらしい。
     「今日はここに泊まるか」
     リーマスの返事を待つふうでもなく、
     シリウスは今晩ここで過ごすことを決めたらしい。

     「かまわないけど」
     年季の入った木のテーブルと椅子。
     シリウスの正面に座ったリーマスは、懐からチョコを取り出し、かじる。

     「体温で溶けてるだろ」
     「残念、これはお口で溶けて手で溶けないタイプなんだよ」
     「そんなのがあるのか」
     「いる?」
     「いらない」

     チョコと紅茶を交互においしそうにほおばるリーマスを
     まじまじ見ながら、シリウスはため息をひとつついた。
     「おまえって、どこにいても変わらないのな」
     「自分が自分でいることを認めてくれるひとがいるって分かったから。
      君だって、どこにいても同じじゃないか。
      いつだって、大胆不敵、電光石火、ある意味俺様」
     「くくっ、ずいぶんだな、ムーニー?」
     「ぜんぶパッドフットだよ、僕のすきな」

     かたんっ

     シリウスの椅子が鳴る。

     「・・・そして、プロングス、ワームテール。
      大事な、僕の仲間たち」

     がたたっ

     ふたたびシリウスの椅子が鳴る。
     シリウスの頭の中で口には出せない疑問が飛び交う。

        今のは同列の発言だったか?
        有為差があったか?
        なにを思ってこーゆーこと言うんだコイツは!

     「なに動揺してるの?」
     「おまえ・・・わかっててやってるだろ・・・」
     大きな右手で顔全体を隠し、その隙間からリーマスを軽くにらむ。

     「うん。おもしろいし」
     極上の笑みを浮かべ、机にひじをついて全体重をかけるリーマス。

     ――――と。

     ふいに正面にいたシリウスが無言でテーブルをひっくり返した。

     がたーん!!どさっ、かしゃーんっ・・・

     「〜〜〜〜いったぁ〜〜〜っ!!
      なにするんだよっ!!」

     「夜までまだ時間はあるが、
      そろそろおしおきしておかねばと思いまして?」

     「うっわ、鬼畜っ!!」

     「おまえが言うかっ!」


     あつい夏の日。雨の山小屋。ふたり旅。
     今回の休暇は、いつもより、より楽しいものになるだろう――――。





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     ・・・バカップルだ・・・バカップルがここにいるぞ。わーい。
     そう言ってる私がばかか?とかいうツッコミはさておき。
     なんか後半ギャグになってしまいました〜でもなんかラヴ×2vv(笑)。
     もともとコメディ調を狙っていたので、ま、いっか☆

     私としてはこの続きが書きたいような書きたくないような、複雑な気持ちです。
     読みたいけど!!!書けないので!!多分!!
     どなたか、投稿小説書いていただけると嬉しいです・・・(願)。
     あ、でも、表に置けるレベルのあれってどんなだろう??
     (注:イマゲンザイウラハソンザイシマテオリマセン)

  



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